☆作品投稿☆「サツバツナイトガスライト(上)その3」☆短編☆

アカリは人目の多い場所を避ける傾向にある。それはアカリの本来の職業に起因する。
彼女は普通の女子高生ではない。
むしろ公共の場に存在することそのものが不自然な存在であった。
彼女は、クランと呼ばれる組織の、名前も顔も声も知らない上層部から血生臭い依頼を受ける職業に就いている。仕事の2割が諜報、残りは殺人。そして彼女は依頼を一度もミスしたことがない。そう、彼女は腕利きのアサシンなのである。
そして、何事もなかったように日常を享受し人目を欺き、忍ぶ。
かの存在を、その界隈では大昔に存在した職業と重ねてこう呼ぶ。
ニンジャ、と。
さらに、ニンジャの中では一際強い勢力を持っているサクラニンジャ・クランに所属する強者だ。